旅のラゴス

「旅の目的はなんであってもよかったのかもしれない。たとえ死であってもだ。人生と同じようにね。」(p224)

旅のラゴス (新潮文庫)

旅のラゴス (新潮文庫)

青年時代から人生の終わりまで、主人公ラゴスの旅の物語。

解決するものもしないものも、旅先で起こる様々な出来事を積み重ねて物語も人生も進行していく。

超能力や過去の先進文明という設定や奴隷にされたり王になったりといった波乱万丈な人生にも関わらず、描写は淡々としている。

この淡々とした雰囲気が、時の流れにそって着実に進んでいく人生を表しているようで面白かった。